その13
九州〜うみたまご

05.10.10.up

日本中のせいうちに会いたい、いやぜひ会わなければ!
せいうちせいうちを呼んでいるのだ!!


現在、国内の水族館100余館のうちせいうちを飼育している施設は9か所。
とりあえずその全てのせいうちたちへの面会は済ませてはいるが、
「施設」という側面で見た場合、未訪問となっている館が1か所ある。

それは、2004年に完全リニューアル・オープンした「大分マリーンパレス水族館・うみたまご」。
前身となる大分マリーンパレスは40年以上もの歴史を持つ由緒正しい水族館であったが、
施設的には老朽化、狭隘(きょうあい)化が目立つようになったことから2003年秋をもって旧施設を一時閉鎖し、
隣接した広大な敷地に、最新技術を投入した大水族館・うみたまごとして再出発を果たしたのである。

このうみたまごオープンに際しての目玉となるべく、旧施設閉館を前にして招き入れられたのが
「ぽんた」、「ぶぶ」、「みぃ」の3頭・・・せいうち赤ちゃんトリオであった。(→前回の旅の記録はこちら)
せいうち探検隊は、この旧マリーンパレス最後の年となった一昨年夏に訪問をしているので
小さいころの「ぽんぶみぃ(ぽんた+ぶぶ+みぃ)」に会ってはいるが、
新生うみたまごのスターと成長した姿には、まだお目にかかっていない。
ここは一番、リニューアル後の施設見学も兼ねて、ぽんぶみぃと再会しにいこうじゃないか。


多忙な隊長の都合により、ここのところ活動が低調であったせいうち探検隊であったが、
この夏、いよいよ満を持しての大遠征計画を発動するときが来た!
GoGoきゅうきゅう! GoGoきゅうしゅう!


前回は現地レンタカー利用のプラン旅行を利用
したが、今回の旅はより高い自由度を求めて、
体力的な負担は覚悟のうえで、マイカーで行く
スーパーロングドライブツアーを選択した。
本拠地横浜からうみたまごのある別府までは
およそ1,150kmであるが、まずはこの距離を
一晩で走破しなくてはならない。

夜7時前に横浜を出発、東名〜名神〜中国道
〜山陽道とひた走り、夜明けとともに関門海峡
を望む壇ノ浦S.A.に到着。 ・・・なんとここがまだ
3度目の休憩というハードドライブである。
だが九州は目前。 あと少しだ!寝るな〜!


長駆14時間、ついにうみたまごに到達! 開館10分前!
別府は今日も朝から快晴、ジリジリと熱い真夏日だーっ!


うひょひょひょ〜、うみたまごキャーッチ!
この玄関前のたまご、実はバルーンだったりする。
空気じゃなくて水が入っていたら気持ちイイのになぁ〜。
うみたまごさん、作って作って〜!


早速、2階のエントランスをくぐり館内へ。
館内階下へ向かうのが順路らしいが、ここはまず屋外へ出て
ショーの会場視察を兼ねて海獣視察をしよう。(←うまい!←自画自賛)

ショーが行われる広場のまん前には、アザラシプール。
面積的にはさほど大きくないが、凝岩配置などうまい作りである。
鳥羽水族館のアザラシプールにも通じるところがあるデザインだ。


まだ開館直後ということもあってか、
アザラシたちは岩の上でおやすみ中。

でも朝イチとは言っても、もう9時すぎだよ?

この九州の夏太陽は熱くないのかいなぁ?


アザラシプールから右奥のほうへ進むと、トドプール→せいうちプールと続く。
そのまま別府湾に続くような広大なスケールを感じさせるデザインは、
凝岩の大きさも、超ビッグサイズ! まさに、せいうちスケール! Yah-ha!


クリスタルブルーの水を湛えたプールの中を、のんびりと泳ぐせいうちたち。
おーっ、気持ちよさそう! 一緒に入って泳ぎたい気分だよ。
おーい、ぽんた〜! みぃ〜! ぶぶ〜! 遊びに来たぞ〜ぃ!!

だけど、あれれ?

ぜんぜん水面のほうに上がってこないよ?

なんか、3頭ともあそこの下の面に「ぎゅぅ〜」
って張りついちゃってるよ。

ははーん、さてはあそこに館内から覗く窓が
あるんだな。 よし、さっそく行ってみよう!



エントランスのところから、階下に降りよう。
おおお〜館内は涼しいなぁ〜〜。極楽極楽。
ちなみに、一番涼しいポイントを探している
汗かきさんには、タコ水槽の前がおすすめ。
冷水入りの水槽ガラス面が曇らないように
冷風を吹きかけているのだ。 気持ちイイ!

余談はさておき、とりあえず1階へ。
・・・うおっ? なんかデカいカタマリが床に
転がっていると思ったら、ラッコか、これ?!
陸地にいるのを間近で見るのは初めてだけど
まるで巨大ネコみたい・・・。 特に毛並みが。
おにょにょにょにょ〜? おー起きた起きた!


おや、隣のアザラシプールにいるのは・・・ハイイロアザラシじゃないか?!
ふーん、これは珍しい種を入れたねェ。
いままで会ったことがあるのは、八景島SPでだけじゃないかなぁ。
しかもここには6頭もいるよ? すごいすごい・・・!


やぁどうも、こんにちは。

やぁやぁ、こちらこそどうも。

アイドルのセイウチならこの奥にいるよ。
まぁゆっくり遊んでいってよ・・・あ、そうそう、
あとでボクらもショーに出るから、見てってね。


どうもありがとう。これから行ってみますね。
ショー、楽しみにしてますよ。



ハイイロアザラシに教えられるまま、奥へと進んでいくと、
ひときわ人だかりのしている大きなアクリルガラスの窓が見えてきた。
キャーキャーと騒ぐ子供たちの指先を悠然と泳いでいるのは、もちろんセイウチ!
しかも、よその水族館だと「わ、でっかいトドだよ!」とかいう間違った声も多いのだけど、
ここでは「せいうち」の認知度が高くて、「大きいせいうちだね!」という声が断然に多い。
うみたまごではせいうちがトップアイドルだという話は本当だったんだ! うれしいね!


大きな窓は支柱もないもない一枚ガラス製で、
視界を遮るようなものはなにもない。

そこから覗き見る水中の世界は
まぶしいばかりの光で満ち溢れている。


光の中からスーイと降りてきたのは、3頭の中でも一際大きな体のぽんたくん。
歯髄炎で牙を抜かれた話は聞いてたけど、いつのまにか目もまっ白になっちゃったんだね・・・?


「ぽーん!ぽーん!ぽんちゃーん!!」 ・・・大きな声で呼んでみよう。
するとほら、ほかにもお客さんがいるにもかかわらず、ちゃんと目の前に来てくれるよ。
「ぽんちゃん、いい子ね〜。 元気にしてた?」
お゛っ!
話しかけるとガラスに耳をあてて、うんうんと頷きながら聞いてくれるぞ。


ぽんたくんは聞き上手なだけじゃない。 こちらにあわせてリアクションもしてくれるぞ。
「ぽんちゃん、はーい!」 「はーい(^o^)/!」 あはは、よくできました!
これはもちろん偶然なんかじゃなく、気が合えばずっと遊んでくれるのだ。
反対に、こちらがガラスからから離れようとすると、「もっと遊ぼう〜?」とばかりに
前ヒレでコツリコツリとガラス面を叩いて呼び止めたりもしてくれる。 かわいいヤツだ!


じゃあ今度は、みぃちゃんを呼んでみよう。 「み〜ぃちゃ〜んっ!」
みぃちゃんもすぐに気がついたらしく、そばに寄ってきてくれたぞ。
やぁ!みぃちゃんも元気してた? 「も゛っ、も゛っ。」 そうかそうか。
ん?ナニをじっと見ているのかな? カメラが気になるのかい?
それじゃあ1枚、写してあげようかね。


かわいく撮ってね!
じゃあ撮るよー・・・はいちーず!  って、あーあー・・・。
前にのり出しすぎだよぅ。顔がむにゅ〜ってなっちゃってるじゃん。
しかも肝心なタイミングで目ェつぶるし。


・・・あ、そろそろ行かなくっちゃ。」 「もうすぐ出番なんだ。また後でね!
そうか、もうそんな時間になったんだね。 よし!ショーを見に行こう!


                  


急いで行ってよかったぁ。
スタンド席はすでにたくさんの観客で
埋りつつあったが、最前列を確保できたよ。

さあ、いよいよショータイムが始まるぞ。
トップバッターには、あざらしが登場・・・おお!
さっそくハイイロアザラシが出てきたぁ!
ハイイロがショーに出演するなんてのは、
たぶん日本初の快挙でショー?!


はーい、みんなそろってごあいさつー! こーんにちはーっ!
おやおや、ちょっとノリの悪い子もいるようですが・・・。
そこはそれ、トレーナー兄さんのテンションの高さでカンベンな。
出てきてくれたのは、いずれもハイイロあざらしの4頭。
左奥から順に、マーブルくん、コロンちゃん、ポテチくん、チロルちゃん。
なんかおいしそうな名前ばっかり・・・(^^)。


せっかくだから、ハイイロをよく見てみよう。

ハイイロの特徴は、なんと言っても長い顔。
地元(海元?)欧州でも「馬の頭」とも呼ばれるほど
みごとなウマヅラである。
そのぶん、嗅覚の鋭い優秀な鼻をしていて
暗い水中でも匂いを嗅ぎ分けるという特技も
持っているんだけどね。

でもちょっと間延びしたマヌケ顔だよね〜。
おいおい、あんなコト言ってるよぅ?
よーし、私たちのイイとこ見せましょうよ。

まずは、「気をつけ!」から。
ミナミゾウアザラシばりの直立姿勢だ。
チロルちゃんは、さらに「ベー+バンザイ」の
複合技をご披露。 むむむ、ナカナカやるな。


お次はボク、マーブルがボールを捕まえるよ!
てんてんと転がるボールを追って、マーブルくんが体を波うたせて猛ダッシュ!
よっしゃ、取った〜っ!!
おー、ナイスセーブ。 ちょっと自慢げなおすまし顔もグゥ。


こっちも負けちゃいられないわ。 ポテチ、がんばって!
チロルちゃんの声援に送られて、今度はポテチくんがボールキャッチにチャレンジ。
飛んでくるバスケットボールをうまく取れるかな? けっこうデカイぞ。


よっ・・・あっ、ヤバっ!

おっととと・・・、あぶない、あぶない。
ほほー、ギリギリのところでうまいこと抱えこんだね。
思わぬ珍プレーに、後ろのマーブルくんも手を叩いて大笑い?


使う小道具はボールばかりじゃない。

今度は飛んでくるリングを連続キャッチ!

輪っかの中心を最後までよ〜く見て・・・

おみごとチロルちゃん、ナーイスキャッチ!

いろんな芸ができるのも、普段から
続けている鍛錬の賜物なんだよ。


今日もトレーナー姉さんと一緒に
腹筋! 腹筋! ハッ、腹筋!

セイウチぽんたくんの腹筋は、テレビCMでも
有名だけど、マーブルくんもやるじゃない。


うみたまごにいるアザラシは、ハイイロだけじゃないんだからねっ!
とばかりに、スタンド後方から乱入してきたのはゴマフアザラシ軍団!
あらぬトコロからの登場に、観客たちも「おおお〜」と大騒ぎ・・・。


遅れちゃった、遅れちゃった・・・アセアセ。

最後の1頭もビチビチ走って(?)キターーー!。
今回出てきてくれたのは、ツトムくん、
アキちゃん、それにチクヨちゃんの3頭。

でも、芸達者なハイイロたちの後じゃあ、
ハンパなことじゃウケを取れないぞ。
どうする? ゴマフ?!


ゴマフたちが演じてくれるのは、パン食い競争ならぬ「アジ食い競争」?!
約10mの距離をダッシュした後、バーから吊るされたアジに飛びつき
何匹食べられたかを競うというこのレース。 本当に勝負になるのかなぁ?
しかーし! 大方の予想を覆して、なかなかの好ダッシュを見せる両選手!
さてさて、勝負の行方やいかに?!

違うアングルから見ると、こーんな感じ。

びよ〜ん、と思いっきり反り上がって
アジにトライする必死の2頭。

どっちもガンバレっ、ガンバレっ!!
もうちょい!もうちょい!ぬあーっ、おしい!
                      (↑大興奮。)



                  



はぁ〜っ、おもしろかった!
なかなかやるじゃない、あざらしたち。
でもここからがショーのメインですよぉー。
せいうち、はやく出てこないかなっ!

おっ、出てきた出てきた!

あんな遠くから歩いてくるなんて
えらいねえ〜、ぽんちゃん。

はい、まずはごあいさつから。
気をつけ! 礼! 「こんにちはー。
早くも得意技の投げキッスをご披露。「しゅポンしゅポンしゅポン!


こらこら、ぽんたくん。
ホースで遊んでちゃダメじゃない。

え? これもショーの出し物なの?!

よーく見ててね。 ぼんやりしてると見逃すよ。


ちゅるっ、スポン! ちゅるっ、スポン!
何を吸っているのかと思ったら、ホースの中を走っているのはイカナゴ!
水族館のせいうちたちがゴハンとしてもらっている小魚ですね。
3〜4mもあるような長いホースだってへっちゃら。
掃除機顔負けの強力吸引で吸いこんじゃう。


そして最後はやっぱり、日夜励んでいるという(?)腹筋トレーニングを大公開!
掛け声に合わせて、いーち、にーい、さーん・・・10回!! 続くねェ!
ここまでやれるのなら、TV筋肉番付にも出演できるのでは?!


いえーい! みんな応援してくれてありがとう!
ヒレを振って、お礼のあいさつだ。
すごいぞ、ぽんたくん! 次は腕立て伏せにチャレンジだ(←絶対ムリ)


ショーの後はお待ちかねの握手会・・・じゃなかった、ふれあいタイム!
ぶぶ&みぃの女の子ペアも出てきてくれて、豪勢な3頭揃い踏みだ。
でも、さすが夏休み。 お子サマどもであっというまにロープの近くが占拠されてしまう。
うおおーん、なかなかいいポジションが取れないよぅ〜・・・。


しょうがないので、しばらくは様子見だな。


それでは暇なうちに、改めてうみたまごの
せいうちトリオを紹介しておきましょうかね。

ちゃんと見分けられるかな〜??


まずは、やさしくて人懐っこい性格の
女の子、みぃちゃん。

3頭の中では唯一、牙が残っているから
すぐにわかるよね。
(ほかの2頭は歯髄炎のため、牙を抜かれてしまった)
頭のてっぺんに、傷跡のような色の異なる
模様がついているのも特徴。


こちらは、きれいな褐色の肌がご自慢の
女の子、ぶぶちゃん。

性格はやんちゃでちょっとワガママ、
いわゆるお姫さまタイプ・・・かな?

ぽんたくんやみぃちゃんがガラス窓に集まった
お客さんたちと遊んでいるときは、知らん顔で
一人遊びしているけど、お客さんが一段落して
2頭がガラスから離れると、ササッと残った
お客さんのところに寄って行ったりして・・・。
硬派ぶっていても、やっぱり遊んでほしいの!


そして、うみたまごでは唯一の男の子・・・
愛想のよさは天下一品! ぽんたくん!

最近、瞳の部分が白ーくなっちゃった(白内障?)
ので、すぐにわかるかな。
牙はないけど体が一番大きくて、まっ先に
こっちに気がついて寄ってきてくれるのが、
たぶんぽんたくん。
とにかく懐っこい、カワイイ坊や。

もちろん、ショータイムで「腹筋運動」をはじめ
多彩なパフォーマンスを見せてくれるのも彼だ。


3頭の紹介をしているうちに、やっとのことで前に出られたよ。
やぁ、ぶぶちゃん!
あれ〜? お客さんの中にもセイウチがいるわ?
ぶぶちゃんたちがココに引っ越してくる前に会ったの、覚えてるかな?


再会を祝して、せいうち流のごあいさつ。
くんくん・・・? このお兄さんは小さいころに会ったコトあるかも???
 ぐはは、ヒゲが刺さるささる〜(~o^)  あのころのぶぶちゃんとおんなじだぁ!


ねーお姉さん、このヒトわざわざ横浜から
私たちに会いに来たんだってー。
 」

そうだよ〜。 みんなが元気にしているか
確かめに来たんだよぉ〜。

ほんとモノ好きねェ。 暇なのかしらねー。

こらこら、それを言うたら・・・。


エーーーーッ(**) もう終りなのぉ〜?
ふれあいタイムはまもなく終了、とのアナウンスに
だうーーん、と口を開けっぱなしでショックをうけるぽんたくん。
もっと遊ぼうよぉ〜〜・・・。


まあ、しょうがないよ。 時間だもん。 ・・・でも簡単にあきらめてはだ〜め!
ステージから退場する花道でも、まだまだふれあうチャンスがいっぱいだぞ。
そーれ、先回りして待ちかまえろっ!!


ほら、ね?
まっすぐ帰らずに、途中で止まってサービスしてくれるでしょ。


いよいよ最後のごあいさつ。

みなさーん、ありがとうー!
まったねー、バイバーイ!
ああぁ、いよいよ帰っちゃった・・・。

ぽんた、ぶぶ、みぃ、みんないい子だよなぁ。

また今度、遊んでね。



                  



せいうちショーも終っちゃったし、他の動物たちも見て回ろうかね。


まずは、アザラシプールの裏手にいるマゼランペンギンたち。
5羽の名前は、「助さん」、「格さん」、「みつくに」、そして「由美」と「かおる」!
「お銀」じゃなくて「由美・かおる」っていうのが大ウケ。
ペンギンたちは、ショーの合間にゲリラ的な登場をすることも?!


ペンギンと同じく、普段はアザラシプールの
裏手に住んでいるモモイロペリカンたち。
午後のトレーニングタイムには外に出てくるぞ。

ペリカンのトップアイドルは「すずめ」ちゃん。
・・・す、すずめ? ペリカンなのに?!
グァーーッ!
は、はい。 すずめちゃんです、たしかに。

しかし、ずいぶんデカい雀だなや。


あっちでは、イルカショーが始まったぞ。
イルカプールは、水族館のスケールに比べるとちょっと小ぶりなため、
メインスタンドはあっというまに満席、周囲には立ち見客で人垣ができている。
夏は「ドルフィン・スプラッシュ!」という、イルカに水しぶきをかけてもらうショーが大人気だ。
登場するのは「ササ」、「クク」、「ララ」の三人(頭?)娘。 舞いあがれ、サクラ旋風!


九州地区では唯一、うみたまごでしか会えないというトド。
へー、これはちょっは意外。 関東以北ではポピュラーな動物だけどもね。
でっかい「ドン」ちゃんが、次々と飛んでくる魚をナイスキャッチするパフォーマンスも。


今度は室内に入ってみよう。
あ〜、涼しい〜〜。 極楽、極楽。
(↑せいうちにとって、九州の夏は暑すぎる!)

色とりどりの魚たちかせ泳ぐ大回遊水槽は
ブルーのアクリルで、見た目にもクール。

サメも泳ぐこの大水槽、実はとっても深い。
どのくらい深いか、というと・・・↓
こーんなに深い!

ビル3階分の高さ以上はあろうかという
吹き抜けから見おろすと、こんな感じ。

うわー、深い!高い!深い!(どっちだ?)

反対に、これは水底から上を見たアングル。
大水槽の下にはチューブ状の通路が設けてあって、
そこから見上げると、こんなふうに明るい水中が拝めるのだ。
視界を横切っていく大きな影は、マンタ!


こっちのゾーンは、照明が暗いな・・・。 わあっ、キラキラっ?!
コンクリートの角を曲がると、そこには銀色に光り輝く流星群が!
実はこれ、カタクチイワシ(=アンチョビ)の大群だったのである。
水流を作っているのか、みんな同じ向きに止まっているように見えるのがフシギ。
これには、あざらしも大喜び? ・・・食うなよ!


狭い通路を進んでいくと、大きな楕円ドーム状の部屋に出た。
水中を通して届く明かりだけの薄暗くさは、まるで卵の殻の中にいるみたいだ。
・・・そう、そんな気にさせるこの部屋は、「うみたまホール」。
隅に置かれた卵型のクッションに座れば、日頃の喧騒から隔離された安らぎが味わえる。
ここが一番のおすすめスポットですね・・・涼しいし。 一日中ぼ〜っとしていたい・・・。


館内エレベーターも、神秘的な青い光で満ち、

まるで海底へと続くチューブラインのよう。


館内を回って、再び屋外に出てきたところで、
外壁に沿って謎の入口を発見?!

案内板には、ただ「←?」マークがあるだけ。
しかも、植栽の脇にあって見つけにくいぞ。


矢印に従って、中へ入ってみよう。
こんなエリア、パンフレットにも載ってないぞ?

中は薄暗いコンクリート打付けの通路が続く。
案の定、あたりには人っ子ひとりいない。

すると、また「?→」とだけ書かれた看板が。


看板の先はゼリービーンズ型のまっ暗な小部屋があるだけ。 なんだよ、なにもないじゃん。
・・・と思っているうちに目が闇に慣れてくると・・・わわっ? 足元の床がなーーーいっ?!
いやいや、床がないのではなく透明アクリルになっていて、下に広がる大水槽が見えているのだ。
見えない床に一歩踏み出す勇気さえしぼれば、水面に立っている不思議な感覚が味わえるぞ。
ここは知る人ぞ知るという秘密の隠れエリア。 うみたまごに行ったら、ぜひ探してみよう!


まだ午後のショータイム(トレーニング)までには
時間があるから、ほかの動物にも会っておこう。

1階中央部にある、ワイドな水陸併用水槽では
バイカルアザラシが元気に泳ぎ回っている。

しかしこれまた、プールに似合ぬおチビちゃん!
まだ1歳くらいじゃないのかなぁ。
そのお隣では、この夏に生まれたばかりの
トドの赤ちゃんがすやすやと眠っている。

人間のおチビちゃんも、興味津々のようだ。


館内をうろついていると、至るところで
動物たちのイラスト入りアイテムを見かける。
そこで、セイウチが登場するアイテムを
コレクションしてみた。


まずは上段左、風にはためく幟旗。
いい表情で「Oink-Oink」・・・って、
英語圏ではブタと同じ鳴き声なのか?

上段右は、セイウチプール近くに設置された
ショータイムの案内板。 2種類あるぞ。
それぞれ時計がついていて、あと何分で
ショーが始まるのかわかるようになっている。
親切ですね。

下段は、ガラス窓にセロファンで貼り絵風に
デザインしてあるセイウチ君。
場所は・・・行ったときに探してみてね。


・・・お、そろそろショータイムが近いな。
いい席をキープしに行かなくっちゃ。


午後のショータイムは普通のショーではなく、
海獣たちのトレーニングを主体にしている。
実際に観客がいる前で、新しい技を披露する
ことができるか、実践テストで試す場なのだ。

だから、技を失敗しちゃうことも多いけど、
未公開の新技を先取りして見られることも。


みぃちゃんがチャレンジしているのは、せいうちシャワー(?)。
自分でタライのところまで水を吸いに行って、合図と同時に逆噴射するというもの。
ほー、うまく水を散らせるまでになったもんだねぇ。


最終目標は、お客さんの代表に傘を持ってもらって、その傘に向けて
シャワーを噴射する・・・という観客参加型のショー。
だけど、水をターゲットにうまく当てられないのが難点。
「それっ発射!」 「うぴゅーっっ!」 「きゃーっ(>_<)」(←お姉さんの足がカワイイ)
傘よりもぜーんぜん下のバケツ付近に命中! まだまだ練習が必要だね・・・。


腹筋運動を終えたぽんたくんは、ごほうびに大好物のイカをもらっているよ。
ほ〜ら、イカでセイウチが釣れますよぉ。
もったいぶらずに早くちょうだいよォ〜。


ちょうど当日は、韓国(?)のテレビ局が
バラエティ番組のロケに来ていた。
国際的せいうち人気爆発の予感?!

ショータイムが終ったところを見計らって、
TVクルーが出てきて撮影を始めたぞ。

スタッフのインタビューやうみたまご紹介の後は
若手芸人がぶぶちゃんと並んで腹筋、腹筋!
オイッ!ぶぶちゃんのほうが高く上がってるゾ!


撮影も終わり、やっとプールに戻ってこれたよ。
あー、今日もお疲れさんっ!」 「やっと落ち着ける瞬間よね〜。
そんな声が聞こえてくるような、和んだ雰囲気が流れる。


出番が終った後の水浴びがサイコー!
ちょっとくつろぎすぎ?! まあ、3頭とも楽しそうなので、いいか。

・・・でも、そろそろ閉館時刻が迫ってきてるんだよなぁ・・・。
もっと一緒にいたいのに。


名残り惜しくて、じぃーっと見ていたら、
ぶぶちゃんが水から上がって来てくれたよ。

ブーブー!ぶぶちゃん! こっちにおいで。


あー、さっきのモノ好きなお兄さんだぁ。
だーっ、それを言うなっちゅうの。
ほかのお客さんはみんな帰っちゃったのに、まだいてくれたの?
またしばらく来られないから、あいさつをしておこうと思って・・・。
そう・・・。 それじゃあ、ほかの子も呼んでくるね。


おぉー、ぽんちゃ〜ん。 来てくれたのかい。
足下に寄ってきたぽんたくんが見上げて言う。
ねえ、本当に帰っちゃうの?
うん。 またしばらく会えないけど、元気でね。
・・・そんなの、さびしいよぅ。

すると次の瞬間、ぽんたくんが・・・!!


2m以上もある高いアクリルフェンスにつかまって立ち上がり、
手が届くところまで伸び上がるように、顔を近づけてきたのだ!
ぜったい、また来てよね。 約束だよ?
うん。 必ず、また来るよ! それまでバイバイね。
うん! それじゃあ、バイバーイ! またねー!
「バイバイ」という言葉にあわせて、ショーの時みたいにヒレをパタパタと振ってくれた。※※
ありがとう、ぽんちゃん。 また会える日まで、元気でね!


  嘘のようだけど、本当の話。
    フェンス越しに話しかけていたら、「頭をなでてちょうだい」とばかりに立ち上がってくれたのだ!
    でも、スタッフさんたちにはナイショだよ。
※※これも本当の話。
    ショーの時などでも、せいうちは指示を耳で聞いて判断しているので、「バイバイ」という言葉に反応して
    ヒレを振ってくれたのだ・・・と思います。 でも本当は、別れを惜しんでくれていたのかも・・・。


別れのあいさつを交わしているうちに、すっかり夜のとばりがおりていた。
夜霧に包まれる別府湾の向こうに街灯りが揺れる。


みぃちゃんは、一日がんばったので疲れて寝てしまったみたい。 おやすみ、みぃ。  
起きてしまわないように、そうっと、そぅーっと・・・。


さ〜て、ここでクエスチョンです。 これはなんでしょう?
正解は、館内キッズコーナーに設置されている「セイウチ・コロニー」。
靴を脱いでふかふかのマット上にあがれば、大人の身長より大きな布製クッションや
ビニールコーティングされたビッグなセイウチくんで遊べるのだ。
昼間はお子様が群がっていて、とても割り込める隙はなかったのだが・・・。


閉館間際が狙い目! せいうち独り占めであ〜る!
せいうち、今日も大感激ィ!


ヤドカリアザラシ。
ちなみに、このあとお尻が抜けなくなって大騒ぎしたヤツがいます。
おばかさんですにょ〜。




うみたまごの1日を満喫した後は、別府温泉に宿泊して長旅の疲れを癒す。
翌日からは水族館ナシの旅程ですが、つづきの九州観光ドライブ編もぜひお楽しみください!



                  



おまけの1枚。

だーれもいなくなった館内に、直立不動のぽんたくんの影。
本日はご来場ありがとうございました。 またのお越しを心よりお待ちしております。
・・・ってか。