宇宙戦艦ヤマト 1/350 Maximum scale わが心の艦(ふね)、ヤマト! いまここに超巨大模型として甦れリ! 過去にも1/700スケールのヤマトを製作公開しているが、今回のヤマトは一言「凄い」。 なんといっても、その大きさたるや机上に納まるどころではない。 とにかく大きいのだ。 完成時のサイズは、全長766mm×全幅102mm×全高340mm(含台座)、総重量約2kg。 そしてお値段も超弩級の47,250円也。 Oh,Great!! |
|||
横方向からの全景。 細部ディテールにこだわりながらも、全体のシルエットも見事にまとまっている。 そして今回製作の目玉は、いよいよ本格投入されたエアブラシ塗装である。 ヤマトは単に軍艦色と艦底赤の2色だけじゃん、と侮ることなかれ。 艦体のつなぎ目や凹凸にあわせて濃淡をつけるグラデーション処理を施すことにより、巨艦の重厚感を表現することに成功。 そのグラデーション塗装には、黒系の下地色から立ち上げる「MAX塗り」の手法を採り入れた。 例えば艦底部分は、下地処理の上にベースグレー→ホワイト→艦底色→つや消しトップコートの順で吹き重ねていく。 このとき、グラデーション効果を出すために、ホワイトは3〜5階調、艦底色は2〜3階調程度の重ね吹きをしている。 なお、艦体色には作者オリジナルのヤマトグレー※、艦底色にはマルーンを使用した。 |
|||
|
|||
艦首方向及び艦尾方向からのショット。 鋭く突き出た艦首に対し、艦体中央部がグッとせり出すようにふくらみ、戦艦らしい重量感を出している。 しかし撮影していて初めて気がついたのだが、艦体が大きすぎて手前と奥側とでは同時にピントが合わないのだ。 よほど遠景でとるのなら別だが、細部を写しこもうとするとどうしても奥はボケてしまう。 もっとも、逆に巨大感が伝わる写真にはなったは幸いだけれども・・・。 |
|||
垂直上方及び艦底直下方向からの撮影。 艦全体としては長い笹の葉のような形であることがわかる。 しかしでかい。 なんせ全長76.6cmもあるのだ。 まさに「戦艦」級の存在感がある。 そしていかにも戦艦らしいのが、これでもかと登載された武装だ。 上面には主砲をはじめとする砲塔がところ狭しとひしめいており、その姿は、ハリネズミともいうべきトゲトゲチクチク状態だ。 しかしその一方、艦底部にはこれといった武装は見当たらない。 海上を往く戦艦であれば何もついてなくて当然ではあるが、 宇宙戦艦としてはどうよ? とか言うのはまだまた甘いぞ。 艦底部には様々な形状のハッチが無数にあり、その内部に 防御武装が格納されているのだ。 それにほら、独自装備の第三艦橋もあるでよ〜。 |
|||
艦体の斜め上空からの撮影。 偵察機で空撮を試みたら、きっとこんなふうに見えるのだろうな。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ それでは、艦体各部を案内しよう。(沖田艦長のつもりで) |
|||
まず諸君に注目してもらいたいのが、艦首波動砲だ。 本艦には絶大な威力を誇る波動砲1門が登載されているが、 この波動砲発射口にもこだわりの技巧が凝らされているぞ。 プラモデルキットでは波動砲発射口は透明クリアパーツで 成型されているため、素組みの場合、下の写真のように 透明プラの縁(ふち)部分が外から目立ってしまい、 そのままではいかにも玩具っぽく見えてしまう。 そこで、クリアパーツと艦体外装との隙間をパテで埋め、 艦首に直接発射口が開いているように成型しなおした。 |
|||
さらに、クリア部分の透光性能を 損なわない程度に銀塗装を施し、 一見すると、透明プラであることを 感じさせないよう質感を持たせてある。 |
|||
キット素組みの場合 | |||
海面を蹴り、飛び立つヤマト! 「さらば宇宙戦艦ヤマト」での発進シーン思い出させる構図だ。 艦首両サイドには、ロケットアンカー。 武器代わりに使用したこともある、射出型の停泊用錨だ。 ちゃんとチェーンがついていて伸ばすことができるぞ。 その下には3連装(両舷で6連装)艦首ミサイル発射管が見える。 ちなみに、艦首下部の球状バルバスバウ内には、ワープ航法時に 必要となるタイムレーダーが収納されているのだ。 |
|||
中央司令塔・艦橋付近。 この角度での艦橋のシルエットは安定感があって美しい。 いかにも「松本零士」という感銘さえある。 諸君には何の機能が備わっているのかわからないだろうが、 宇宙航行には必須の「ヤマトウイング」も多数装備している。 よし、今日もとんがっているな。 艦橋については、また後で細かく説明しよう。 |
|||
前部甲板。 広大な甲板上には第一・第二主砲及び第一副砲が 一直線に並び、主砲付近から中央司令塔基部へは 通称「ヤマト坂」で上っていく。 甲板の端にはエッチングパーツの手すりがついて いるから、艦の揺れで宇宙の底へまっしぐら・・・ という転落事故も防げるぞ。 なお、主砲横から下を覗くと艦側に見える 楕円形の展望台は、赤外線リモコンの受光部 にもなっている最重要設備だ。 ここを攻撃されたらヤマトは沈黙してしまうぞ。 なんとしても死守せよ! |
|||
後部甲板。 第二副砲、第三主砲と後方の守りを固める砲塔が並ぶ。 艦側には、艦尾ミサイル発射管も見える。 甲板の後方は、艦尾の波動エンジンノズルへと続く。 後部デザインの要ともいうべき特徴的なメインノズルには、 3枚の舵姿勢制御用ウイングが120度角に配置されている。 この辺りは、モールドへの墨入れが最もきれいに見える場所だ。 艦内からは副砲下のエアロックを経て甲板に出ることができる。 このエアロックドアは、キットにはなかったので自作した。 もちろんこちらの甲板にも手すりがつけてあるから安心だ。 ただし、戦闘中は迂闊に甲板に出るなよ。 ショックカノン発射時の衝撃波で、死ぬぞ。 それから、甲板の後方には、艦載機コスモゼロを高速射出できる カタパルトを左右各1本、装備している。[写真下] これは本艦のベースとなった戦艦大和の装備を模して設置した もので、本来は飛行甲板のない戦艦から水上偵察機を射出する ためのものだ。 本艦では、主に隊長機の緊急発進時に使用しているぞ。 このカタパルトにもエッチングパーツで鉄骨組みのディテールを 追加しているほか、マイナスモールド等で質感を向上させている。 |
|||
艦尾・波動エンジンノズル。 ヤマトの主推力源となる波動エンジンの噴射ノズルである。 メインノズルは意外と大きく、組立前に立てて置いていたらコップと見間違えたほどだ。 |
|||
艦底部・第三艦橋付近。 遠目にはのっぺりした感を受ける艦底だが、そこは宇宙戦艦。 艦体からせり出した半球状部分やら各種メンテナンスハッチやら 数多くの構造物が設置されているのがわかるだろう。 その中でも、最も特徴的なのが第三艦橋である。 敵艦自爆に巻き込まれたり、濃硫酸の海で溶け落ちたりと、 なにかと悲運な運命に翻弄される第三艦橋ではあるが、 本艦にはなくてはならない重要施設だ。 (その度に完全修復させているのは、必要性があるからである。) 第三艦橋は、本艦が潜航時などの艦体が上下反転した場合でも指揮系統をここに移して操艦ができるように、内部は上下対称という特殊な構造となっているが、緊急時以外では別の用途がある。 それはここが艦体最下部に位置することがその理由なのだが、 地上等へ着艦する場合の乗組員搭乗口になっているのだ。 エンジン完全停止して宇宙艦ドックに着艦するときは別として、 通常、地上に着岸する場合には、地表ギリギリまで浮遊した 状態で接近し、空間固定の要領で停泊することになる。 このとき下面のタラップ兼用ハッチを開いて搭乗口とするのだ。 この搭乗口、イスカンダルへの航行を控えて建造中であった本艦にパレード行進で見送られた乗組員たちが乗艦してくるシーンなどで見ることができる。 ただし、洋上艦船と同じように惑星の海等に着水する場合には、 喫水線より下となるため、使用できないので注意すること。 (その場合、水中の生態系等を観察する水中展望室として使用可。) |
|||
艦底後部・艦載機発進口。 艦底後部の第三艦橋と補助エンジンの間に、艦載機口が開く。 これはほとんどの艦載機を発進収容するための大型ハッチである。 内部はいくらか広い空間が確保されていて、ターンテーブル等の 発着オペレーション設備が整備されるほか、エレベーター式立体 駐機場が左右に並び、各種艦載機をコンパクトに収納できるように なっている。 本艦キットでは、内部照明点灯ギミックが織りこみ済みであるが、 さらにディテールアップを図り、細部にまで手を入れた。 まずハッチ外装部分では、いかにもな取っ手(ハッチを開けるための爪) が目立っていたので、オミットして信号灯様のパーツに変更。 さらにハッチ開閉用の油圧ダンパーを自作して追加。 その他、内部空間を広く見せるためのミラー貼付けや壁面構造物の作りこみを施し、ブラックタイガー機の登載状況を再現した。 なお、キットには本艦の艦載機3種が付属している。[写真下] 左から順にコスモゼロ、ブラックタイガー(×2)、コスモタイガーU(標準機)、コスモタイガーU(山本機)、新コスモタイガー(古代機)である。 |
|||
※これら艦載戦闘機のサイズも1/350、つまり機体の実寸は僅か全長37mm!塗装細っけェ! | |||
艦の全体像についてはだいたいわかったかな。 次は本艦の主要武装について説明しよう。(古代戦闘班長のつもりで) ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ まず、ヤマト最大最強の武装といえば、波動砲をおいてほかにない。 波動砲とは、波動エンジン内でタキオン粒子を圧縮し、本来のエンジン推進軸とは逆方向へ一気に噴射することによって 次元をもねじ曲げる高エネルギーのタキオンバースト波動流を目標物に叩きつけるという、究極の一撃必殺兵器だ。 年月をかけて改良を遂げた最新のヤマトでは連射も可能となっているが、当初は波動エネルギーを十分に蓄積するために 主砲等の武器の稼動はもちろん艦内の照明等を落として、すべてのエネルギーを波動エンジンに貯め込んでからでなければ 使用できないという代物であった。 ただしその威力は真に凄まじく、1発で惑星1個を崩壊に導くほどの破壊力を持っている。 それでは、波動砲発射シークエンスを再現してみよう。 |
|||
艦長「波動砲発射用意! エネルギー充填開始。」 艦長「波動エンジン内圧力上げろ、非常弁全閉鎖。」 機関長「エンジン圧力上げます・・・非常弁全閉鎖。」 艦長「波動砲への回路開け。」 機関長「回路開きます。 シリンダーへの閉鎖弁、オープン。」 戦闘班長「波動砲、薬室内圧力上がります。」 機関長「全エネルギー波動砲へ、強制注入機作動。」 機関長「エネルギー充填80%から100%へ。」 艦長「波動砲安全装置解除。」 戦闘班長「安全装置解除・・・セフティロック、ゼロ。」 戦闘班長「圧力、発射点へ上昇中。 最終セフティ解除。 圧力限界へ。」 艦長「波動砲、用意。 艦首を目標に合わせ。」 戦闘班長「ターゲットスコープ・オープン。 電影クロスゲージ・明度20。 目標確認、距離xx宇宙キロ、相対速度xx宇宙ノット。」 機関長「タキオン粒子出力上昇・・・エネルギー充填120%!」 艦長「発射10秒前。 総員、対ショック・対閃光防御。」 戦闘班長「5、4、3、2、1・・・ 発射ァァッ!」 |
|||
ピシャュィン・・・ ジュジュチュゥイィィイイイーーーーーンンン!! |
|||
高温高圧のエネルギーは、 光の奔流となって波動砲口からほとばしる。 波動砲が直撃した目標物のみならず、 その周囲をも巻き込んだ広大な空間に 破壊力を及ぼすには次のような理由がある。 発射されたタキオンバースト波動流の中には 素粒子の一種であるタキオン粒子で覆われた 極小の3次元空間が無数に存在するが、 この空間は通常の空間連続体と比べ非常に 不安定な状態にあるため、目標命中の衝撃で 一気に連鎖崩壊が進み、その結果として 付近一帯の時空間が歪曲されることとなり、 その時空の歪みにより周囲の空間ごと 原子レベルでの崩壊に至るものとされている。 ためになったね? |
|||
さて、超強力な波動砲だけがヤマトの武器じゃないぜ。 むしろ波動砲は最後の切り札であって、使用は極力控えなければならない。 だが、ヤマトの通常兵器は単艦で艦隊に相当するほどの戦闘力を有しているので心配ない。 |
|||
主武装となるのが、前部甲板2基、後部甲板1基の計3基の 主砲及び中央司令塔の前後各1基、計2基の副砲だ。 主砲には3連装46cm衝撃波砲(ショックカノン)が採用され、 副砲は同じく3連装20cm衝撃波砲という設計になっている。 ショックカノンとは、収束したエネルギー弾を撃ちだす砲であり、 宇宙空間ではエネルギーロスも少なく長射程でも威力を発揮する。 改良後のヤマトでは、波動カートリッジ弾のような実体弾を 発射する機能も追加され、攻撃のバリエーションが増えている。 ヤマトのショックカノンは、ひとたびターゲットロックすれば、 目標を自動追尾し、砲塔をスイングしながらそれぞれの 砲身が各個に動くように設計されているが、本モデルでも リモコン操作により各砲塔が左右に旋回するほか、 上下角も可動するようにできている。 主砲並びに副砲、発射用意。 目標、超巨大ミサイル。 目標、ヤマトの軸線に乗った! ターゲットロック! 一斉に撃てェ!! |
|||
続いて紹介する武装は、ヤマト防空の要、パルスレーザー砲群だ。 これらは、文字どおりパルス状のレーザー弾を機関銃のように 断続的に発射することによって弾幕を張り、襲い来る敵戦闘機や ミサイル等を撃ち落すことを主務としている。 ひとつひとつの砲塔は2連装・3連装・4連装と、サイズや形状は 様々であるが、ヤマトでは管制システムで複数の砲塔を連動させて 同時に多数の目標を追尾射撃することができるようになっており、 このことから一連の砲群を一体と捉えて、単に「パルスレーザー」 又は「パルスレーザー砲」と呼称することが多い。 各砲塔は、艦体上部の中央司令塔付近に集中配置とされており、 左右対称の設計となっている。その数は両舷合わせて2連装が 24基、3連装が6基、4連装が10基の合計40基となっている。 本モデルでは「パルスレーザー砲一斉掃射」のリモコン指示により メインとなる2連装及び4連装の20基が左右にスイングしながら 弾幕を張る様子を再現できるぞ。 |
|||
ヤマトには、今までに紹介した大砲や機銃のほか、全天球方向 への攻撃を可能にする魚雷やミサイルを発射できるよう、 艦体各部に発射管が仕込まれているんだ。 その中の一部を紹介すると、垂直方向長射程ミサイルを射出できる通称・煙突ミサイル、艦側方向に同時発射が可能な8連装ミサイル、そして艦首及び艦尾の各両舷に設置される3連装ミサイル発射管等が有名なところだろう。 特に艦首(艦尾)ミサイル発射管からは、空対空迎撃ミサイルや多弾頭宇宙魚雷等の各種ミサイル系武装を装填替えして使用可能であるため、咄嗟の時に重宝しているぞ。 この他にも、艦底部ガトリングミサイルランチャー、側下方爆雷投射器、宇宙機雷発射装置等が随所に隠されているので、よく探してみてくれ。 |
|||
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ それじゃあ、ここからはヤマトの航行に関する部門を説明しよう。(島航海班長のつもりで) |
|||
ヤマトは銀河と銀河を往来するような長距離航行が可能となった人類史上初の宇宙艦だ。 その航行オペレーションについては一元的に管理遂行する必要があるため、艦橋において集中管制するシステムになっている。 中央司令塔には上段に第一艦橋、下段に第二艦橋が設けられており、夜を徹して監視体制を敷いている。 艦の基幹部分を守るため、防空のパルスレーザー砲が集中配置されているさまは、正に圧巻だ。 |
|||
第一艦橋と第二艦橋ではその役割が異なる。 第一艦橋は、一段高いところにある艦長席を中心に各班長の席が設けられ、艦の行動が幹部によって決定されると同時に 即、実行に移すことができるよう、艦のコントロール機能を集約した最高指揮所である。 臨戦時には戦闘指揮所も兼ねる。 そのため、前方には主操縦桿を備えた航海班長席、波動砲発射装置を備えた戦闘班長席が並び、 左右に通信班長、砲術班長、機関長、生活班長(レーダー管制兼務)、技師長、航行補佐の席が連なり、 床中央には次元羅針盤、天井には大型ビデオパネルが設置されている。 一方、第二艦橋は航行管制機能を集約した場所で、主に航海班員が詰めている。 第一艦橋に比べてやや広く、床面全体がビデオパネルとして使用できるため、航行計画会議に利用されることもある。 艦外からも見えるほどの大きな舵輪が設置されているが、これは操縦桿による電子制御が困難となった場合に使用する。 本モデルでは、照明点灯に加えて、両艦橋の各座席、情報表示装置等の細部作りこみ、舵輪の追加を行っている。 [写真では、透明パーツを含む一部を外して撮影しています。] |
|||
中央司令塔の最上部、最も眺望の良い場所に艦長室がある。 艦長室には黄色いじゅうたんが敷かれ、中央には直下の第一艦橋 から座ったまま移動できる艦長席が設置されている。 収納式ベッドも装備され、寝室としても使用することができる。 艦長室の両翼には空間監視レーダー群が展開される。 微細な電磁波を捉える受信部が宇宙塵で破損するのを防ぐために 取付けられた籠状の防護柵をエッチングパーツで製作してあるぞ。 中央司令塔の後部には半球ドーム型の展望室も設置されており、 記念撮影をすることもできるので、一度行ってみるとよいだろう。 |
|||
主翼の展開状況。 通常航行時には艦内に収納されているが、 地球型惑星の大気圏内を飛行する際などには 艦側に主翼を広げて艦の安定を図っている。 ちょうど喫水線となる高さに、深紅のデルタ翼が 3段スライドする形で展開される。 |
|||
最後に案内するのは、ヤマトの心臓ともいえる波動エンジンだ。 波動エンジン本体は、艦内中央部に収納されているので外から見学することは難しいが、特徴的な後方噴射ノズルを見てもらおう。 ヤマトの推進力となるエンジンは、メインエンジンとなる波動エンジン、加えて艦底最後部に左右に並ぶ補助エンジン2基の計3基である。 補助エンジンのみでも航行が可能であるが、補助エンジン自体は波動エネルギー利用型でないではない通常型式であるため、ワープ航法はもちろん、亜光速航行も行うまでの出力はない。 波動エンジンは、イスカンダルからもたらされた設計図を元に製作された史上初となる亜光速(光速の99.9%)航行を可能とした画期的な動力源で、宇宙空間に漂う微量物質からタキオン粒子を生成して、圧縮、噴射する機能により、無限の航続距離と亜光速航行を実現すると同時に、加圧したタキオン粒子のもつ空間不安定性を利用して、時空間に歪みを生じさせ次元の裂け目というべき亜空間をすり抜け、一気に遠隔地へジャンプするワープ航法を実現させ、結果として光速を超える航法をも手にした。 しかし波動エンジンを点火しスタートさせるためには、事前に相当量のエネルギーチャージが必要となるため、ます最初に補助エンジンをスタートさせて、その動力を使ってエネルギーを波動エンジン内に注入するというシークエンスが必要となっている。 それでは、波動エンジン点火プロセスを見てみよう。 機関長「補助エンジン準備完了、エネルギー注入100%完了。」 艦長「補助エンジン、スタート。」 航海班長「補助エンジンスタート・・・エンジン出力100、200、 ・・・3000。」 艦長「波動エンジン、エネルギー注入開始。」 機関長「エネルギー注入、波動エンジンシリンダーへの閉鎖弁 オープン。 波動エンジン始動5分前。」 |
|||
機関長「波動エンジン内圧力上昇 ・・・エネルギー充填100%。 フライホイール始動10秒前。」 機関長「波動エンジン内エネルギー充填120%。 フライホイール始動。」 航海班長「フライホイール、始動。」 機関長「波動エンジン点火10秒前。」 |
|||
航海班長「5、4、3、2、1 ・・・フライホイール接続、点火!」 ヤマト・・・発進!! |
|||
波動エンジンの輝きを残し、飛びゆく先はイスカンダルか白色彗星、それともアクエリアスか・・・ヤマトの旅がまた始まる。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 最後になったが、ヤマトのコントロール技術について説明しよう。(真田技師長のつもりで) |
|||
こんなこともあろうかと開発しておいた、波動砲発射装置型・1/1スケール赤外線リモコンだ。 ヤマトへの動作指令は、このリモコンから送信することができるぞ。 リモコン下部の各ボタンで、主砲・副砲の旋回動作及び発射、パルスレーザー砲の一斉掃射開始及び停止、 艦内照明on-off、波動エンジン点火ギミックが、動作とともに音声で再生される。 そして、トリガーを引けば、憧れの波動砲が何発でも発射できるぞ! なお、艦への電源供給は台座からガントリーロックを経由して送電される仕組みになっているから容量も充分なので心配ない。 ただし、波動砲発射装置は誤作動のないよう、平素は専用ケースに収納しておくこと。(部外特注品のアクリルケースを用意しておいた) ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ |
|||
巨艦は静かにその出撃の時を待っているかのようだ。 ・・・時に、西暦2010年。 人類滅亡まであと69,397日・・・。 |
|||
・・・さらば地球よ 旅立つ艦は 宇宙戦艦ヤマト・・・ |
10.05.15.up
一生涯でも最大の作品となるであろう渾身の力作となりました。 ヤマトよ永遠なれ!